アイスランド 〜準備編・その3〜
3番アイアンを取り出しながら、風を読む前にハワードは口を開いた
”少しだけ、二人にしてくれないか?”
キャディに幾らかのチップを払い、風を読む仕草に紛れてミネソタから育児休暇と託けて、
訪ねてきたモルガンにこう切り出したのだ
”君の読み通り、2番目のアンジーの話しなんだ
4月から士官学校に入ったのはいいが、どうやらあれらしいんだ”
朝の便で着き、当日のラウンドに反対であったモルガンは不満気に答えた
”君の取ってくれたリバーパレスの名に恥じない川のせせらぎさえも聞こえない客室と、建て付けの悪いスプリングには目を瞑るさ
だけど、このラウンドを君の生活相談に費やすのなんて聞いてないぞ!”
”モルガン... そう言わないでほしい
僕達家族は深刻な状況下にあるんだ。
アンジーの話しとゆうのは...
実はその、ボーイフレンドとの間にできちまったらしいんだ”
モルガンが5番と4番を手に取りながら、涼し気に言い放った
”何を迷っているのかがイメージしづらいのだが、君がさっきのように僕がここでのホテルやマットに漏らした不満を遮り、
自らの相談がさも当たり前に優遇されるかの様に判断を下せばそれで済む話しじゃないか?”
ハワードが呟く
”それとゆうのはつまり?...”
”簡単なことさ、アンジーの中で士官学校よりも優先されるものがあれば、
それを見守るだけの話しさ”
前回までのあらすじ
アイスランドで使う自転車購入をショップ定員に相談する筆者
そこで突如として現れたブロンプトンなるブランドとは果たして何者なのか?
定員「ブロンプトンはフレームの永久交換やサイドバックのカスタムなど折り畳み自転車の枠からはみ出した、非常に高いスペックとパフォーマンスを見せてくれます。
現に現在でもこの自転車を使い世界一周中のイギリス人もおられますよ」
僕 「世界一周!それはすごい話だなあ
今回は北欧を中心に回る予定でして、ある程度のダートなんかも想定した上での購入を考えているのですが」
定員「なるほどぉ、北欧ですか。
正直北欧に関しての経験はないのですが、オフロード中心になりますとこの店から少し行った
馬喰横山に”TREK”専門店が弊社の系列でございまして」
僕 「トレックってあの、銀河系をぶた
定員「もし宜しければご紹介しますよ。系列店の方を」
〜アイスランド 〜準備編・その4〜 に続く